愛国心と社会正義

 著作権(C) 2012年10月4日 小池 勝 

 

813ページにもおよぶジョン・ロールズの著書【正義論】は、第1章が「公正としての正義」から始

まる。

真理が思想体系にとって第一の徳であると書き始めたが、彼は社会も個人も欲望と言う磁力で

物理的にゆがめられる現実から、「正義」を仮定と言う名の船に乗せて論じ始めた。

 客観的には現世に存在しない正義に、公正と言う名のスポットライトを当て、マーケットリサー

チが時間をフリーズさせてバウムクーヘンのような社会の断面図を見せる手法を用いた。

もし社会正義が真理に反する場合、如何に美しい理論で彩られてはいても、自由で公正な社会

とは言えない、と論じている